伝染性軟属腫のことで、幼稚園~小学校学校低学年を悩ませる伝染性のイボです。あったからといって生命をおぼやかすわけではないのですが、うつりますので、幼稚園保育園では、治療してきてください!と言われます。
ちょうど6月、プールが始まるあたりの時期から初秋にかけて。
水いぼは取るべきかどうか?これは、ここ10年来、小児科と皮膚科で意見の相違があるところのような気がします。水いぼを治療するには、多かれ少なかれ、個人差もありますが、痛みを伴います。小児科では、自然治癒するからほおっておいて良い、という先生が多いのような気がします。
でも、その名の通り、水いぼは、うつるんです!
確かに自然治癒する子もいます。でも、遷延すると自然治癒だろうが、痛い治療であれ、傷跡になってずーっと治療する側としても、心苦しい思いをしてきました。
このほど、海外でかなり売れている、コンゼロールというクリームが輸入されたようで、まだ化粧品としての扱いなので、“水いぼに効く“という言い方はしてはいけないのですが、でもいたくなく取れてしまうようです。
お薬を1週間ぬるだけ!
是非、お試ししたい方、クリニックにメールください!(可能なら、前後の画像を撮れる方)
clairhokumei@gmail.com
みずいぼは、他の伝染性皮膚疾患と同じように免疫低下(皮膚の免疫低下、インナーの免疫低下療法と思います)がまず第一に挙げられます。
それと、ウイルスを入り込む隙間を与える皮膚への小さな傷…つまり乾燥肌。よくアトピーや湿疹と併発しているのを見つけます。で、保湿しましょうなんて話になるのですが、水いぼの上からベタ〜と軟膏を塗ってしまうと、ウイルスが、軟膏にと一緒に皮膚全体に撒き散らされてしまうようで、拡大しますので、要注意(これがステロイドだとさらに悲惨)。水いぼ部分は避けて外用しましょう。
開業したての頃、“採るのはあまりにも痛いので、漢方で水いぼをなおしてください”と言われたことがあるのですが、皮膚を丈夫にする(傷を治りやすくする)ということで、うつりにくくすることはできるのでしょうけれど、プールに入りたいから1週間以内に、などと無理難題を掲げられたことを思い出します。
でも、しばらく内服すれば、もちろん効果は出ますけど、一夏プールに入れない、なんてことになってました。
漢方だと衛気を強める黄耆建中湯がベース。今考えると、炎症をおさめる治頭瘡一方を追加しても良いと思いますし、食事の指導も必要だったかも?と。
あとは、その子の証です。
亜鉛やビタミンDの内服も併用です。
(採血できないお子様の場合、お母さまの採血をして、類推させていただきます)。
*子供には、オリーブオイルに溶かしこんだ、ビタミンDリキッドのサプリが食べ物と一緒に取り込みやすく、おすすめです。
精油とか、液体窒素、硝酸銀、色々試しましたが、効果にばらつきがあって。
このクリームにはかなり期待ができそうです。
でも、このクリームがあればいいや、とならないように。
インナーケアと併行してぜひ使ってみましょう。
病気は、気付きですから^_^
2021年6月記