そんなに多い疾患ではないですが、紫外線が強くなりはじめの5-6月、露光部(光にあたるところ)だけに痒い皮疹が出る、という訴えをきくことがあります。
時に水疱も混じります。
その症状がそのまま病名になったような「Papulo vescicular light eruption」という皮膚病です。日本語訳は、固定したものがないようですが、丘疹(papillon)小水疱(vescicular)性 光線皮膚炎(light eruption)とうような訳語で記載あることが多いです。
多形日光疹の亜型、という解釈になって消えていく病名かもしれません。
英語ですがhttps://jamanetwork.com/journals/jamadermatology/article-abstract/546490
紫外線が強くなる時期に一時的に出てきます。一時的で短期間で治癒するものですから、予防的に日焼け止めをつけておく、少しずつ多めの紫外線をあびる、かゆくなったら、中程度のステロイドを適宜、1日2回程度外用、一週間ほどで必要なくなることが多いです。抗アレルギー剤(アレグラとかを内服する)のが治療になります。
長く続くようなら日光蕁麻疹とか光線過敏性皮膚炎ということになります。
光線が関係する皮膚疾患には、意外に、ビタミンDの内服が効果を出すことがあります。
25OHDを測定してみて、ビタミンDの血中濃度を知るのも一つ。採血してみたらいいと思います。
以前痒くなるので、日光が出てる間は外に出れない、とおっしゃる方がいましたが、ビタミンDのサプリをのんでいたら、外に出れるようになった!とよろこんでました。
先天的に遺伝子の変異で、日光に当たれない方もいて、この場合、すぐに悪性の皮膚腫瘍を作ってしまいますので、医療機関にご相談ください。